「伝えかえし」がうまくいかないパターン4つ★キャリコン面接対策

今年はじめてJCDAのピアファシリテーターというポジションに応募し受験してみたところ、ありがたいことに合格しました。JCDAで行われている無料のトレーニングの場、ビアトレーニングの運営担当です。昨日認定証が届き、身が引き締まると同時にワクワクしています。皆さんが国家資格キャリアコンサルタントに合格され、もしJCDAに加入されたなら、ピアトレーニングでお会いできるかもしれませんね!

さて、今日は、「伝え返し」がうまくいかない例を挙げて説明します。

伝え返しが適切にできるようになると、クライエントの本当に言いたいことが掴めるようになるのですが、なかなかうまくできないという方も多いのではないでしょうか。

ご自身の「伝え返し」の癖を知り改善することで、クライエントとの信頼関係が築きやすくなりますので、ぜひチェックしてみてください。

「伝え返し」がうまくいかない例

「伝え返し」がうまくできていないパターンは大きく分けると4つあります。

  1. そもそも伝え返しをしていない。
  2. 語尾が質問形になっている。
  3. 伝え返しのポイントが的を射ていない。
  4. 伝え返しが長すぎる。

例を使って説明しますね。

CL(田中さん/女性/48歳)

私は地元の市役所で公務員として働いているんですが、ちょっと仕事を辞めないといけないかなーと思いはじめたんですよ。というのも、同居している義理の母が認知症という診断を受けたんですね。今はまだ軽度なので何でも自分のことはできるので、すぐにサポートが必要というわけではないのですが、今後のことを考えると、私が仕事を辞めないといけないかなーと考えるようになりまして・・・。

では、このクライエントに対して、それぞれどんな対応をしているのか、みていきましょう。

1.そもそも伝え返しをしていない。

CC

そうなんですねー。公務員ということですが、お仕事についてもう少し教えていただけますか。

クライエントが話した後に、「へえー」とか「そうですかー」とだけ言って、すぐに質問するやり方です。これでは、クライエントに「興味を持って話を聞いていますよ」、「きちんと理解していますよ」ということを伝えることができないため、信頼関係を築きにくくなります。

2.語尾が質問形になっている。

CC

義理のお母様が認知症になったことで、お仕事を辞めないといけないと思っていらっしゃるということでしょうか?

「~でよろしいですか?」「~ということですか?」と語尾が疑問形なので、クライエントに質問していることになります。これだとクライエントは受け止められた感じがしません。また、「よろしいでしょうか」と言われると、事務的な感じもしますよね。やはり信頼関係がなかなか築けない要因の1つになります。

3.伝え返しのポイントが的を射ていない。

CC

義理のお母様が認知症になったことで、お仕事を辞めようかどうしようか悩んでご相談に来られたんですね。

クライエントは「仕事を辞めないといけないかな」と言ったのに対して、CCは「仕事を辞めようかどうしようかと悩んで」といいかえています。ニュアンスの違いを感じますよね。クライエントが言った大切な表現(キーワードとなる言葉やフレーズ)をいいかえてしまうと、クライエントが本当に言おうとしたことからずれてしまう場合があります。すると、信頼関係を築きにくくなる可能性がありますので注意が必要です。

4.伝え返しが長すぎる。

CC

田中さんは地元の市役所で公務員として働いていらっしゃるけれども、義理のお母様が認知症という診断を受けたということで、今はまだ軽度ですぐにサポートが必要というわけではないけれども、今後のことを考えると、田中さんご自身が仕事を辞めないといけないかなーと考えるようになってご相談に来られたのですね。

クライエントが話したことをほぼ全部復唱しています。これでは、クライエントは「うっとおしいなあ。だからそうだっていってるじゃん。」と不快に感じる可能性が高いですよね。そして、良い関係を築くことば難しくなってきます。

伝え返しのコツ

4つのパターンから、自分の伝え返しの課題は見えてきましたでしょうか。自分の課題がわかれば、あとはそれを改善していくだけです。

どこを伝え返しすれば良いのか、どのように練習すれば良いのかは、下記の記事を参考にしてみてくださいね。



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それでもうまくできない、他の課題も見つけたい、という方は、一度「課題診断レッスン」を受けてみることをお勧めします。自分の課題が明確になれば、課題克服に集中して取り組むことができますのでぜひ試してみてくださいね。