ちょっと待って!1級のロープレをする前に★技能検定1級対策

1級は実技試験の合格率が低いので、面接対策として、国キャリや2級の時以上にロープレをたくさんやらなければ・・・と考えていらっしゃる方がいらっしゃるかもしれませんね。でも、ロープレをたくさんやるだけで合格できるなら、複数回受検の方々が沢山いらっしゃるので、もっと合格率は高くなっているはずだと思いませんか。

そこで、本番さながらのロープレをする前にやっておくことで、1級の本質をつかみやすくなる効果的な方法をご紹介します。私自身も合格する約1年前から取り組んだ方法なんです。キャリアコンサルティングと指導についての理解が深まり、実力が少しずつ上がっていくのを実感しやすく、自己効力感も高まる方法ですので、ぜひすぐにでも試してみてくださいね。

1級レベルに求められている2つのこと

まず、1級レベルに求められていることを単純化すると、2つのことが言えます。

1.キャリアコンサルタントの指導ができること
(指導者としては初級レベル)

2.優れたキャリアコンサルティングができること
(キャリアコンサルタントとしては上級レベル)

キャリアコンサルティング協議会のHP「5分でわかるキャリアコンサルティングの資格試験」というページを見ていただくと一目瞭然です。
キャリアコンサルタントのレベルを7段階に分けて簡単に解説してあるのですが、ここには、1級について次のように書かれています。

キャリアコンサルティングに関わる国家資格のレベル感と活動の広がり
1級キャリアコンサルティング技能士 |指導者としての適格性を持つこと
個別相談のスキル
第7段階
優れたキャリアコンサルティングができる
いかなるクライエントであっても安定的に適切なキャリアコンサルティングができる
併せて「指導」が何かを理解している

*キャリアコンサルティング協議会のHP「5分でわかるキャリアコンサルティングの資格試験」
より引用

つまり、1級の対策としては、キャリアコンサルタントとしてキャリアコンサルティングのレベルを2級レベル以上に引き上げながら、指導スキルも身につけることが必要なんです。

1級のロープレ(事例指導者役)をやろうとする前に、有効な方法は

では、キャリアコンサルティング力を高めながら、指導力を身につける方法をご紹介します。
それはずばり、

指導者からスーパービジョンを受けること

です。

スーパービジョンって何?

スーパービジョンとは、スーパーバイジー(キャリアコンサルタント)がスーパーバイザー(指導者)から受ける教育的指導、すなわち、スーパーバイジーの成長を支援する継続的で教育的なプログラムです。スーパーバイジーがキャリアコンサルタントとしての態度・能力・知識などの理解を深めるための支援をします。(参考文献:キャリアカウンセリング再考[第2版]

厚労省のHPには以下の通り記載があります。

キャリア支援におけるスーパービジョンとは、スーパーバイザー(指導者)がスーパーバイジー(指導を受けるキャリアコンサルタント)に対し、面談記録に基づく事例の理解や対応方針の検討などの技術的な面での指導に加え、キャリアコンサルタントとしての成長を図るための支援を行う教育的対応を指します。スーパービジョンを受けることで、クライアントに対する効果的なキャリア形成等支援や、組織活性化への貢献等にもつながります。
厚生労働省HP「キャリアコンサルタントの継続的な学びの促進に関する報告書を公表します」より引用

事例指導との違いは?

事例指導との違いが気になる方もいらっしゃるかと思いますので、簡単に解説します。
私の解釈は以下の通りです。
スーパービジョンと重なる点は、事例相談者の成長を支援する教育的な指導であること。
スーパービジョンと異なる点は、個別的、単発的なものであること。

スーパービジョン、事例指導については、「キャリアコンサルタントの継続的な学びの促進に関する報告書」に、詳しく記載されています。キャリアコンサルタントとしてどのように学びを継続していけばよいかの参考にもなりますので、読んでみてください。

1級対策としてスーパービジョンを受けるメリット

メリットは2つ。

1.キャリアコンサルタントとして指導を受けるので、キャリアコンサルティング力向上に役立つ!
2.指導者から直接指導を受けるので、指導者の視点でも観ることができ、指導力向上に役立つ!

ということは、
スーパービジョンは、上記で述べた1級に求められる2つのことに焦点を当てて学習できるという、一石二鳥のプログラムだということなんです。やらない手はないですよね。

スーパービジョンの内容は?頻度は?誰から受ければ良い?

内容

スーパービジョンは、面接の記録を作成して受けます。逐語録を用いる方法と、ケース記録を用いる方法があります。1級の面接試験はケース記録を用いますので、1級対策としてはケース記録で行うことをお勧めします。ケース記録のメリットは、録音データがなくてもできること、逐語録より時間がかからないことです。ケース記録のフォーマットについては、スーパービジョンを担当するスーパーバイザーにご相談ください。

頻度

頻度のお勧めは月1回ペース。あまり無理をすると続きません。また、スーパービジョンでの学びを日々の実務に繋げたり、更に自分で調べたり学んだりしながら思考を深めるための時間が必要だからです。

実務でキャリアコンサルティングを行っていない場合どうする?

日頃キャリアコンサルティングをする機会がない方は、どなたかにお願いしてキャリアコンサルティングのロープレを行いましょう。ただし、国キャリや2級の時のように途中で終了ではなく、MAX60分のロープレを実施し、1回の面接を完結させることが大切です。

誰から受ければいい?

あなたが尊敬するスーパーバイザーの方から受けることが一番です。特別お願いしたい指導者がいないわ・・・という方は、所属する団体のスーパーバイザーにお願いしてみてはいかがでしょうか。またはネット検索で探してみるのも一つの方法です。

また、団体・流派によってスーパービジョンのやり方が違うので、違う団体のスーパーバイザーから指導を受けるのも勉強になります。私の場合、JCDA、CCA、それぞれの団体のスーパーバイザーの方から指導を受けました。

もちろん、私もスーパービジョンを面接対策レッスンの一環として行っております。ではオプティキャリアの面接対策についてご説明しますね。

オプティキャリアの1級面接対策

オプティキャリアでは、1級の面接対策として、1回90分のレッスンを行っています。
面接試験3ヶ月前(11月上旬頃)までは、レッスンでスーパービジョンを受けていただくことをお勧めします。

お勧めカリキュラム(受検までのスケジュールと対策の内容)については、また別途記事にしますね。実技対策をどう進めていくか悩んでいらっしゃる方は、下記受検相談をご活用ください。

【参考】私がどのようにスーパービジョンを受けたのか

私自身がどのようにスーパービジョンを受けたのかについては、下記のブログに書いています。第12回までの試験結果についても解説していますので、よかったら参考になさってください。

思い立ったが吉日♪
すぐにでも準備を開始しましょー!!